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☆亜コラム・思うまま感じるまま☆ 以前のコラム
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*にわかインストラクター
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毎年、新春になると「今年は何をしようかな?」と新しい事を探す癖のようなものがあります。
それが、果たして継続するかどうかは別にして、何か?を探します。
今年はふと、「体力つくり」をしてみよう!と思い、とっても緩みだした体を見つめ、
「変身するんだよー!」と言い聞かせ、筋肉製造(笑)を始めました。
もともと運動は好きなほうなので、すぐに虜になり、体調も良くなり、それによって気分もよく毎日が充実してきて、
自分自身を肉体的にみつめている日々です。ちょっと変?
こんなに良いことは、伝えないと。。。と、早速、85歳になる母のもとへ。
気分は「派遣にわかインストラクターに」
爽やかに、笑顔で、「さあ、体操をしましょう!」と。私、インストラクターですから。
よもや、娘がタイツ姿で現れるなんて想像もしていなかった母は、あんぐり。
しかし、都合の良いことに私達親子は体育会系なので、そこはすぐにのってきました。
「はい!それでは、始めます」と言いながらテレビのスイッチをOFFにして立つと、母ものってきます。
「シェンシェイ、よろしくお願いします」
いつもの部屋に少しの心地よい緊張感が生まれ、これは、馴れ合いの親子の間が新鮮な感覚へと変化します。
「はい!それでは、足首をまわします。いちに。いちに。いちに。。」
母は、まるで小学生のように健気に動かそうとしますが、なかなかうまくはいきません。
私は、動きづらそうな少しむくんだ母の足首を見ていると、不思議なほどとても優しい気持ちになっていくのです。
そして、自然に足首を持ってあげ、いちにいちにいちに。。
母は、甘えます。「自分で動かすように努力してください!」と、私はインストラクター語調で言います。
すると、「はい!シェンシェイ」
30分ほどがあっというまに過ぎると、二人とも体中汗でびっしょり、そして気分は爽快。
自然なスキンシップに、お互いの心がなごみます。
二週間ほど、過ぎました。母の表情が変化してきました。すっきりしてきたのです。
足のむくみもかなり解消されてきて、その目に見える変化が、自分の体力への自信になってきています。
ほんのほんの少しなんだけれどね。
母にとっては、生きる力へのささやかなイベントになったようです。
さあ、ここからが大切なのですよね。そう、「継続です」
でも、思います。「一日、一日、出来る日に出来るだけをしよう。無理せずに」と。
いつまで?どれくらい?それは、関係ないのです。
今日出来たらそれでいいのです。「今日」でいいのです。
さあ、今から行ってきます。にわかインストラクター、笑顔持参で。。
2011.2.23
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*待てない子
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気持ちはわかるわ。
毎日、毎日、鬱陶しい空模様ですものね。
早く、青空のもと、太陽に向かって輝きたいよね。
でも、もうちょっと我慢してちょうだい。
ほらほら、まわりを見てみて!
まだ、みんな頑張っているでしょ。
ひまわりはね、「向日葵」って書くようにお日様に向かって咲くのよ。
みんなで仲良く、夏空のもとで一緒に咲きましょう。

2010.7.11
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*置き忘れた傘
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空模様があやしい。
「傘、必要かなあ」っと、思いながら仕方なくバッグに傘を押し込む。
その瞬間、不思議なほど鮮明に、ある日の午後のワンシーンを思い出した。
その日は、朝から雨が降りしきっていた。
仕事の打ち合わせをすませ、相棒の小室さんとお洒落なカフェにはいる。
「いらっしゃいませ!」明るく、少し控えめで、澄んだ声の女性に迎えられる。
落ち着いた心地よい雰囲気のカフェで、私達は午後の会話を楽しんだ。
ランチの時間が終わっているせいか、空気はゆったりと漂っていた。
何を話していたのか全く記憶にないけれど、多分これからの事、
夢のような事を語っていたような、そんな気がする。
ひとときを過ごし、カフェを出ると、いつの間にか、雨はあがっていた。
ふっと、気がつく。「あっ!傘、わすれちゃったあ。。」
足早にもとの道を戻り、さっき出たばかりのカフェの扉を開ける。。
少し照れながら「あのぉ・・・」と、私が言い出すと、
にこにこと微笑みながら私の置き忘れた傘をそっと差し出しながら、こう言った。
「また、お会いできて嬉しいです!」
そう、カフェに入った時に、出迎えてくれた澄んだ声の女性の「言の葉」なのです。
「また、お会いできて嬉しい!」ああ、、なんてセンスの良い
しかもホッとする「言の葉」なのでしょうか?
こんな言葉がすーっと出てくるあなた。
なんてチャーミングな心の女性(ひと)なのでしょうね。
雨模様の日にも、あなたのこの「言の葉」は爽やかな青空のように心の中にひろがっていく。
2010.6.18
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